SRC造とは、鉄骨鉄筋コンクリート造(Steel framed reinforced concrete)の略称で、鉄筋コンクリートに鉄骨を内蔵させた建築構造のことをいいます。
鉄骨(S)造と鉄筋コンクリート(RC)造の長所を併せ持った構造のことをいいます。SRC造では、鉄骨で柱や梁を組み、その周りに鉄筋を配してからコンクリートを打ち込む構造です。7〜8階建て以上の高層マンションで多く用いられている構法で、同じ階数の場合では、鉄筋コンクリート造(Reinforced Concrete)よりも鉄骨鉄筋造コンクリート造のほうが耐震性も高くなり、柱を細くすることができます。ただし、建築コストが高くなる構法です。
なお、主要構造部の柱や梁などにおいて、鉄筋とコンクリートを用いた構法のことを鉄筋コンクリート造といいます。主要構造部の柱や梁などにおいて、鉄筋とコンクリートを用いた構法で、鉄筋コンクリートの構造の建物は、圧縮力に強いコンクリートと、引張力に強い鉄筋のそれぞれの利点が生かされています。この構造による建物は、耐久性や耐震性、耐火性、防錆などに優れています。しかし、他の構造に比べて、重量が重くなるために、高層建物よりも中高層の建物に多く見られる構造です。
また、鉄骨造とは、S造(STEEL造)ともいわれ、鉄骨を骨組として使用する建築構造のことをいいます。柱や梁をボルトや溶接で剛接合した軸組工法で、H型鋼などの鋼材を柱や梁の主要構造部に使用します。鉄骨造は、設計上における自由度が高く、耐久性に優れ、鉄筋コンクリート造などに比べて軽いため、超高層マンションでも用いられています。
つまり、鉄骨鉄筋コンクリート造とは、このような鉄骨と鉄筋コンクリートの利点を併せ持った構造となります。