中廊下とは、廊下の両側に部屋を配置した廊下のことをいいます。
中廊下は、廊下の両側に出入り口があり、明治から昭和初期の都市部のサラリーマン階層の住居で取られた廊下形式です。
中廊下は、アパート、ホテルなどでよく見られるタイプですが、最近では、構造上における平面から高層マンションで中廊下が採用されるようになっています。
一般的な集合住宅やマンションでは、廊下の片側に住戸がある開放廊下が用いられ、プライバシーの確保が難しくなっていますが、中廊下は、防犯面や外部からのプライバシー確保において優れた形式です。
しかし、中廊下では、他の廊下の形式よりも混雑度が高くなるために、避難などにおいてドアの開閉が支障になるという防災上の問題があります。玄関ドアが通路の両側にあるこのタイプでは、特に通路幅を充分に確保しなくてはなりません。さらに中廊下では、採光や通風が期待できないため、この点についても注意が必要です。