二重床工法とは、マンションなどの遮音性を高めるために、床スラブとフローリングの間に緩衝材を入れて床板を二重にしたものをいいます。
床スラブの上に直接フローリングを張る直床工法では、足音が階下に響いてしまいます。マンションなどの2階以上ではフローリングではなく、カーペット張りにすることがあります。しかし、この場合でも床衝撃音はあまり減りません。そこで、最近では、多くのマンションで二重床工法が採用されています。
二重床工法には、角材を均等に並べて上に床材を載せる根太床工法、防振ゴム付きの支持ボルトを入れる置き床工法、断熱材を敷いた上にモルタルなどを打って、床材を乗せる「浮床工法」などがあります。
浮床工法とは、スラブなどの床構造体とフローリングなどの内装床の間に緩衝材入れて、床の音が直接伝わらないようにする工法です。具体的には、コンクリート床スラブの上にグラスウールなど緩衝材を敷き詰め、その上にもう一層のコンクリートを打設する工法や、コンクリートスラブとフローリングの間に、グラスウールやロックウールなどの緩衝材を挟み込んで、二重床にする方法があります。
浮床工法は、遮音性が高くなる効果がありますが、その一方で床厚によって天井高が減ったり、建築コストが高くなるというデメリットもあります。
なおマンションの上階から伝わってくる衝撃音には、軽量床衝撃音、重量床衝撃音があり、固体音の一つとして、遮音等級(L値)で表すことができます。