大壁造りとは、木造建築において、柱を壁面に表さないように仕上げる方法のことをいいます。
大壁は、主に洋室に用いられる工法です。大壁は、壁を貼る工法であるため、断熱材を入れやすく施工しやすい方法とされています。そのため大壁は、柱と柱の間に塗り壁や張り壁を施す柱を露出した真壁よりも施工は容易とされています。壁内部には、柱や筋交い、補強金具、配管設備、さらに遮音材などを納めることができることから、真壁に比べて断熱効果を高めることができます。
ただし、大壁では柱を出さずに、壁厚を大きくとるため、施工不良が起きた場合、断熱効果に問題が起きると、結露やカビが発生し、躯体に影響を与えることがあります。
なお、大壁に対して、日本家屋の伝統的な壁仕上げである真壁は、柱が外部に出ているので、通気性がよく、耐久性にも優れています。また表に出る柱の木目や木肌の美しさは、和風建築の特徴であり、その仕上がりは、大壁とは違った空間をイメージすることができます。