PP分離とは、住宅内でパブリックな空間とプライベートな空間を分離して配置することをいいます。
PPは、パブリックのP、プライベートのPのことで、住宅の中のパブリックな空間として、リビングダイニングや客間として使われる和室などのことをいい、プライベートな私的空間とは、家族の寝室や浴室、洗面室などをいいます。
また間取りを配置する方法として空間のテーマや用途に分けて考えるゾーニングという手法があります。ゾーニングは、地域、敷地の配置、住戸内の配置など、大規模なものから小規模なものまで、その規模の違いはあっても、空間デザインを考えるときに必要なものとされています。都市計画や街などでは、公共施設、住宅地、商業施設などにゾーンを分割し、それぞれがパブリックゾーン、プライベートゾーン、サービスゾーンというゾーンをつくって構成します。
このようなゾーン計画は、住戸や建物での住空間においても行われ、人の動線を関係させたゾーニングで活用されています。住空間において居間などのパブリックゾーン、寝室などのプライベートゾーン、そしてキッチンやトイレ、バスルームなどのサービスゾーンに分割して検討します。マンションなどのゾーニングは、共用施設、住戸部分、フロントや駐車場などに基づいて配置されます。
ゾーン計画では、人の動きに関係し、動線が正三角形になる等距離の配置が理想だといわれています。またゾーニングで用いられる考え方として、ワークトライアングという手法があります。
ワークトライアングルとは、冷蔵庫とコンロとシンクを三角形で結ぶ作業動線のことをいい、この3つによって結ばれる作業のしやすさについて検討する方法の一つとされています。
これらの3つは、バランスよく配置されて、正三角形に近いほど、調理における作業効率がよいとされています。ワークトライアングルは、三辺の総和が360センメートルチ以上600センチメートル以内に納まるものが適切とされています。