住まい・住宅関連の用語集

住宅用語集「住辞苑」

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 蟻害とは、建物の部材などがシロアリによって被害を受けることをいいます。
 シロアリとは、北海道を除いて日本全土に生息するヤマトシロアリと呼ばれる昆虫です。シロアリは、アリによく似ることから、このように名付けられていますが、シロアリはアリではなく、ゴキブリに分類される昆虫です。白や褐色で、同じ大きさの4枚の羽、くびれがない胴が特徴です。千葉県および神奈川県以西の温暖な海岸線に生息するイエシロアリ、都市部に生息するアメリカカンザイシロアリ、奄美大島以南に生息するダイコクシロアリがあります。
 シロアリは雑食性の昆虫で、主に木材を食い荒らすほか、生きた樹木や農作物、プラスチック、ゴム類、繊維類、皮革類、コンクリートやレンガ、鉛板などにも被害を及ぼします。
 最も問題なのは、シロアリによって建物の木材や断熱材、床、コンクリートなどが被害を受けてしまうことです。建物に歪みや傾きなどが起こり、耐久性や耐震性の低下につながってしまいます。そこで、シロアリの食害を防止するために、建物には防蟻剤を使います。
 防蟻剤には、毒性の強い有機リン系やピレスロイド系の殺虫剤が多く、主に防蟻剤は木造住宅などの土台や柱部分に使われます。これらを設ける時には、耐久性を高めるために、防腐処理や防蟻処理を行なっています。
 建築関係法令では、この防腐処理や防蟻処理の高さなどについて定めています。
 なお、防蟻剤は、シックハウス症候群の原因物質の一つでもあるために、今では、有機リン系のクロルピリホスの使用を禁止しています。
 2003年の建築基準法の改正では、シックハウス対策が強化され、シックハウス症候群や化学物質過敏症の原因となるホルムアルデヒドの含有量の低い建材を使用することが義務付けられました。
 またシックハウス症候群対策として、天然素材が見直される中、床下調湿炭が持つ化学物質の吸着作用にも注目が集まっています。床下調湿炭には、湿度が高くなると吸湿し、低くなると放散するという調湿効果や消臭効果、断熱効果があります。これらの効果は半永久的に持続するといわれています。
 なお、最近では、炭のほかにも無農薬の天然ヒバ油などを使った防蟻剤も登場しています。


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