住まい・住宅関連の用語集

　制震構造とは、建物に取付けた制震装置(ダンパー)によって、地震や強風などによる揺れを制御することをいいます。
　制震構造は、建物内の壁面にオイルダンパー(制震装置)などを付けたりして、地震エネルギーなどを吸収する構造です。制震構造はいったん建物内に入った地震エネルギーを制御装置で吸収する仕組みになっています。
　制震構造の方法には、建物の最上階に重量のある部分を加えて振り子の原理で振動を抑え、建物骨組みに釣鐘状の制震装置を組み込んで地震エネルギーを吸収する受動的制震のパッシブ制御と、建物に吊るした重りを抑止方向に動かす方式能動的制震のアクティブ制振があります。制震は、主として超高層ビルに採用される構造で、センサーが感知した揺れをコンピュータで解析してアクチュエータ(駆動装置)で制御する方法を用います。

　制震構造に対して、地面から建物に伝わる揺れを低減する免震構造があります。免震構造とは、地震力が直接建物に伝わることがないように、建物の基礎部分と建物の間に積層ゴムといわれるバネのような原理を使います。積層ゴムは、水平に動いて、その力を吸収します。免震構造では、地震による建物にかかる水平力が、耐震構造などの在来構造に比べて、5分の1〜3分の1にまで減らすことができるとされています。
　その他、耐震構造というものがありますが、これは、地震で生じる揺れに耐えるように考慮して設計された構造のことをいいます。