住まい・住宅関連の用語集

　不動産小口化商品とは、不動産の所有権を小口に分けて販売する金融商品のことをいいます。
　不動産小口化商品は、不動産を1棟ごとに売買する取引に対して、所有権を共有持ち分権などの小口に分けて販売する商品として、1980年代後半、バブル期に登場した金融商品です。この「不動産小口化商品」は、共有持分権の信託方式による不動産共同投資商品のさきがけとされ、投資家に1口1億円という単位で「小口化」された商品が販売されていたものです。
　不動産小口化商品は、信託銀行が管理運営して、賃料から信託報酬や経費を差し引いた残りを配当するしくみで、海外不動産も対象にしています。
　しかし、バブル崩壊で不動産会社の倒産などや投資家に被害が発生したため、法律による規制が導入されています。
　1995年には、「不動産特定共同事業法」が施行され、投資家保護を目的に不動産小口化商品の販売は許可制となり、事業内容に関する情報公開も義務付けられています。いまでは、大手不動産会社などを中心に不動産流動化の1つの方法として活用されています。