住まい・住宅関連の用語集

　ピッキングとは、玄関ドアなどの鍵穴に特殊な器具を差し込んで、不正に解錠する侵入手口のことをいいます。
　鍵を使わずに玄関扉などの錠を開ける技術のことで、または不正に解錠して侵入窃盗を行う手口のことをいい、英語で「こじあけること」、「Picking」を語源としています。
　また、特殊な器具とは、先端が耳かきのような金属製の器具のことで、ピックを鍵穴に差し入れて解錠する方法を用いています。本来、ピッキングは錠の故障や鍵の紛失で締め出された時などにおいて、錠前師が解錠する技術でしたが、この技術を窃盗団などが身につけ、悪用した結果、侵入窃盗の被害が急増したとされています。
　ピッキングでは、鍵を開けて侵入するために開けられた痕跡がわかりにくいとされ、被害に気づくのが遅れるとされています。またマンションなどでは同じ型の錠前を使うため、複数の家庭が被害に遭うことがあるようです。そこで、より高性能な錠に取り替えたり、補助錠を取り付けることが必要とされています。
　2000年から、ピッキングに強いシリンダー錠を公的に認定するCP-C錠認定制度と、住宅の出入口の開き戸に付けられる錠前のうち、防犯性の高いものを公的に認定するCP錠認定制度がありましたが、2004年のCPマークにより、これらは廃止されています。
　CPマークは、防犯性能の高い建物部品につけられる制度のことをいいます。これは、住宅などの侵入に5分以上耐えられると評価された防犯性能の高い建物部品に与えられるマークです。各部品により破壊に耐えられる時間に幅があるため、この場合の5分間が目安となっています。これは警察庁、国土交通省、経済産業省と民間関係団体で構成される「官民合同会議」が行なう厳しい試験にパスする必要があります。
　なお、鍵、玄関ドア、サッシ、ガラス、面格子など、「防犯性能の高い建物部品目録」として17種類の部品、3,611品目(2007年8月31日現在)について、ホームページで公開しています。