心持ち角取りとは、丸太から正角を一丁取りする方法のことをいいます。
正角とは、呼ばれる一辺の長さが7.5センチ以上の正方形の角材のことをいい、心持ち角とは、樹心が横断面に含む角材のことをいいます。
なお、心持ち角は、樹心を横断面内に中心に位置していることが望ましいとされ、木の中心部分を含んでいる材のことを心持ち材といいます。心持ち材は、心材ともいい、断面に樹心をもつ木材の中心部分が赤い木(赤身)のことをさしていいます。
心持ち材は、丈夫で燃えにくいという特性にあり、木造住宅の土台や柱や梁などの構造材として使われますが、乾燥による割れが生じやすいため、あらかじめ割りを入れる「背割り」処理が行われます。この心材部分を含む材を心持ち材に対して、木材断面の外側周辺部のことを辺材といい、これを白太と呼んでいます。強度の問題もあることから、辺材は、構造材として用いるには適していませんが、辺材だけの木材は、心去り材といって見栄えが非常によいものです。乾燥しても割れにくいため、主に住宅の仕上げ材などの化粧材として利用されています。