物入れとは、衣類などをしまう収納庫のことをいいます。
コートを入れられるサイズのものは、奥行きや高さをもつ収納庫のことをいい、また、それより小さい収納庫は、通常、押入れと呼ばれています。物入れは大きさによって、押入れやクロゼットなどと呼ぶこともあり、大きいクロゼットでは、歩き回れるほどの広さを持つ収納庫のウォークインクロゼットと呼ばれるものがあります。出入り口が二つあり、歩き回れるほどの広さをもち、歩いて通り抜けができるウォークスルークロゼットというものもあります。
これらの大型収納は、寝室、洗面化粧室の隣に設けられることが多く、更衣室として使われる場合もあります。歩いて入れるような広さのウォークインクロゼットは、納戸に近いものとして扱われています。衣類や調度品を収納する収納用の部屋のことを納戸といい、設置場所に決まりがない点において、ウォークインクロゼットとは異なりますが、両者には、法令上の共通点があります。
建築基準法では、居室について、日常、家族が多く居る部屋、居間、茶の間、居住、集会、娯楽などのために使用する部屋と定義しています。
また建築基準法では、居室の要件となる天井高、採光、換気について規定しています。つまり、この要件を満たさない部屋は居室として認められません。
そこで、窓などがないクロゼットは、建築基準法上の採光や換気の基準を満たしていない収納庫となります。